映画『マリアンヌ』感想 ~これが本当の、私
こんばんは。モモです。
このところの休日はNETFLIXやAmazonのプライムビデオでいろいろ映画を観ています。
映画観るか、本読むか、FFしているゆうきくんの後姿を眺めるか…判を押したように同じような週末ばかり。(笑)
せっかくたくさん観ているので、感想を書いてみようと思います。Filmarksは備忘には便利だけど長々書くには向かないし。
でも星つけて登録するのすごく楽しい。
美男美女、目がしあわせ
この作品、たしか『LA LA LAND』と同時期に公開されましたね。どちらを観に行くか迷ったなぁ。
そしてブラッド・ピットのスパイものといえば『Mr.&Mrs.スミス』!
ずっと騙し合ってきた二人がついに結託して、敵に追われながら車の中で真実をまくしたて合うシーン、大好き。結婚式に来てた両親はニセモノだった、とか。(笑)
でも『マリアンヌ』はコメディ感はまったくなく、冒頭の舞台は第二次世界大戦下のカサブランカ。マックス(ブラッド・ピット)とマリアンヌ(マリオン・コティヤール)はドイツ大使暗殺の命を受け、夫婦になりすまして任務にあたる。
ブラピがパラシュートで颯爽と砂漠に降り立つシーンから始まるのですが、「あれ、この人いくつだったかな?」と再生を止めてググりたくなるくらいの若々しさ。53歳⁉嘘だ!!リアルベンジャミンバトン!!
標的の大使が主催するパーティーに招いてもらうため、2人は上流階級の仲睦まじい夫婦を演じます。
カフェでお茶したり、要人を訪ねたり、屋上で睦み合ったり。土煙が上がるカサブランカの賑やかな街、お洒落なファッション。もうどのシーンを切り取っても絵になる二人。美しすぎて、脇役の顔がぜんっぜん頭に入ってこない。(笑)
特にパステルグリーンのエレガントなワンピースでライフル銃をぶっぱなすマリオン・コティヤールは、必見。
車の中で ※以下ネタバレあり
この映画全編を通して印象に残ったのは、車中の場面。
2人の物語は、いつも車の中で紡がれました。
ミッションの前日、2人ともが生き延びる可能性は低いことを確認しあうと、2人は砂漠に停めた車の中で結ばれます。
熱く抱き合う2人から視点がすうっと車外へ遠のくと、車の外は息もできないような激しい砂嵐。第二次世界大戦中という時代の荒波の中を生きる2人の困難を表しているようでした。2人を守っているのは、この小さな車だけだと。
予想に反して奇跡的に無事ミッションを終えた二人は、この車に乗って追っ手から逃げます。そして、マックスは運転しながらマリアンヌにプロポーズし、ロンドンで再会することを約束するのです。
車の中ではぐくんだ愛、車の中で成就した愛。
そして終盤、2人は再び車で逃亡することになります。二重スパイの疑いを掛けられた妻を守るため、可愛い子供アナとの生活を守るため。
しかしラストシーンでマリアンヌは、アナを残して、2人の愛の巣であった車の外へ出てゆき、そしてーーー。
正直、予想はできてました。だってマリアンヌは母親なんだもの。
でも、わかっていても、涙止まらない。
戦争がなければ出会わなかった2人。けれど、戦争があったからこその悲しい結末。あまりにも残酷な、でも美しいラストでした。
これが、本当の私
空襲の戦火に追われ、焼け始めた病院から逃げながら外で出産するマリアンヌ。
壮絶な苦しみの中、マックスを強く見据えて言った、「これが、本当の私」という台詞。
何かしらの理由で、愛する人にすらどうしても正体を明かすことができなかった。でも、本当の自分を見てほしい気持ちがあった。
この台詞でもうその後の展開がすべて読めてしまったけど、それでも胸を打たれる、忘れられない名場面でした…
うーん、また観たい映画。ついでに『Mr.&Mrs.スミス』も観たくなっちゃった。(笑)
それでは、また。