タグ:

0

モモの読書感想文047~『 i 』西加奈子

アメリカ人の父と日本人の母のもとへ、養子としてやってきたアイ。
内戦、テロ、地震、貧困……世界には悲しいニュースがあふれている。
なのに、自分は恵まれた生活を送っている。
そのことを思うと、アイはなんだか苦しくなるが、どうしたらいいかわからない。
けれど、やがてアイは、親友と出会い、愛する人と家族になり、ひとりの女性として自らの手で扉を開ける――

1

モモの読書感想文046番外編~【コロナに負けない】死について考える。おうち時間で読みたい本3選

モモです。   緊急事態宣言まっただなかの東京です。   調べてみたところ、日本ではこれまで3回緊急事態宣言が発出されているそう。 前回・前々回の緊急事態宣言は東日本大震災のときに福島第一原発と第二原発に対して1度ずつ。これはまだ記憶に新しいけど・・・ 1度目はなんと1941年の太平洋戦争のときで...

0

モモの読書感想文045~『BUTTER』柚木麻子

男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。

若くも美しくもない彼女がなぜ―――。

週刊誌記者の町田里佳は親友の怜子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。

フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。

その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、怜子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。

0

モモの読書感想文044~『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福(上)』ユヴァル・ノア・ハラリ

私たち現生人類につながるホモ・サピエンスは、20万年前、東アフリカに出現した。その頃にはすでに他の人類種もいたのだが、なぜか私たちの祖先だけが生き延びて食物連鎖の頂点に立ち、文明を築いた。

40歳のイスラエル人歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』は、この謎を三つの重要な革命──認知革命・農業革命・科学革命──を軸に解き明かす。
このブログを読んでいるそこのあなた。
あなたがこの地球に住む人類であるならば・・・
サピエンスの、そして忘れ去られた兄弟たちの壮大な物語を楽しむことができると思いますよ!

0

モモの読書感想文042~『お嬢さん』三島由紀夫

大海電気取締役の長女・藤沢かすみは20歳の女子大生、健全で幸福な家庭のお嬢さま。休日になると藤沢家を訪れる父の部下の青年たちは花婿候補だ。かすみはその中の一人、沢井に興味を抱く。が、彼はなかなかのプレイボーイで、そんな裏の顔を知り、ますます沢井を意識する。かすみは「何一つ隠し立てしないこと」を条件に、沢井と結婚するが…。

0

モモの読書感想文041~『ラオスにいったい何があるというんですか?紀行文集』村上春樹

もうすぐ7月。夏休みに海外旅行を予定している方も多いのでは!?

楽しみがあると梅雨でじめじめした毎日でもお仕事頑張れますね。

ということで、読むとすぐにキャリーをひいて旅に出たくなる紀行文集をご紹介。

0

モモの読書感想文040~『なかなか暮れない夏の夕暮れ』江國香織

「人生」と「読書」が織りなす幸福なとき。

本ばかり読んでいる稔、姉の雀すずめ、元恋人の渚、
娘の波十はと、友だちの大竹と淳子……
切実で愛しい小さな冒険の日々と
頁をめくる官能を描き切る、待望の長篇小説。

0

本との出会いを、おうちでも。私がハイブリッド型総合書店hontoを利用する理由

たとえAmazonで中古本が1円で買えても、電子書籍がKindleで手軽にダウンロードできても、それでもリアル書店には足を運んでいる。本好きな人ならわかるはず。周りをぐるっと本に囲まれるあの感じが、たまらないんですよ。読書好きな人には、本に関してだけは完全にネットに移行しきれない! っていう人も多いんじゃないかな。hontoは、そういう人たちが使いやすいサービスだなって思います。

0

モモの読書感想文039~『芋粥』芥川龍之介

平安朝時代。背が低く、鼻が大きいさえない男がいた。男の夢は芋粥を飽きるほど食べること。
ある日その願いを耳にした藤原利仁の豪邸に招かれその夢がかなうことになったが、いざ大量の芋粥を前にした男はみるみる食欲をなくし、ここに来る前の自分に戻りたいと力なく思うのだった。・・・
なぜ男は食欲を失ったのか?

0

モモの読書感想文038~『蜜柑』芥川龍之介

ある曇った冬の夕暮れ。汽車に乗っている私の向かい側に乗ってきたのは貧しそうな薄汚い少女。
その汚らしい風貌にも、三等の切符を持ちながら二等の車両に乗り込んでくる無知さにも、すべてに嫌気がさした私は、憂鬱な気分に拍車がかかる。
トンネルに入ると、少女はおもむろに窓を開ける。煤すすが車内に充満する。
トンネルを抜けると踏切に三人の男の子が立っていて、少女は弟たちに向けて5,6個の蜜柑みかんを投げる。
曇り空に映る蜜柑に目を奪われた私は、憂鬱な気分が晴れていることに気づく。