好きなものの話~ 「山手線」
こんばんは。モモです。
みんなが当たり前に好きだから自分も好きなような気がしていたけど
実際のところそうでもないな、というものってあるよね。
例えばレストランでメニューを選ぶとき
欧風カレーに「ごろっと牛肉入り!」って売り文句がついていて
注文していざ食べてみると、カレーに入った肉塊はあまり好きじゃないと気づく。
みんな好きだからメニューの売り文句になるけど、そしてそういうことは世の中にあふれているけど
自分にあてはまるかどうかは別の話なのについ踊らされてしまうね。
ということで(?)今日は「山手線が好き」というお話をします。
(「好きなものシリーズ」とは、モモが好きなものについて「なぜ?」「なぜ好きなのかしら?」としつこく掘り下げて納得したらおわり、という自己満足シリーズである。日々のほとんどは自己満足でできているよね。)
山手線のいいところはひとつ。同じところをぐるぐる回っているところ。
いくらぼーっとしてしまっても、知らないうちに知らないところへ連れていかれる心配がないというのはほんとうに心安らかなことだと思う。
元来、私は新しいものがあまり好きじゃない。
本も、人も、場所も、すでに慣れているもの・知った気になっているものが好き。
それを手のひらにのせて、上から見たり横から見たり、ちょっとそこに置いてみてずっと遠くからすうっと眺めてみたり、そういうふうに何度も何度も刷り込んでいくのが好き。
おなじところをぐるぐるまわる山手線のつくりは、そんな私にとてもぴったりくるのです。車両もなんかスタイリッシュだしね。
そういえば学生のときはよく降りるべき駅で降りるのを忘れて乗り過ごしてしまうことがあったのに、会社員になってからはそういうことがほとんどなくなった。
そのほうがもちろん都合がいいけど、自分の中の優先順位が変わったみたいで少し寂しい気もします。
話はそれるけれど、私の大学時代の友人に、電車が遅れたり乗り過ごしてしまったりすることが世の中で一番イライラする、という子がいる。
温厚な彼女がそんなことでイライラするなんて、不思議でおもしろい。
ちなみに私は歩道を自転車で走る人が大嫌い。
歩道は歩行者のためにあるのに、我が物顔で真ん中を突っ切ってきてちりんちりんと鳴らされるとムッとします。
人をよけるためにスピードを落として、それでも自転車を下りることはせずによろめきながら必死にハンドルを繰っている人。
不当に身の危険を感じさせられて、端っこによけさせられた上にみっともない姿を見せつけられるなんて、とっても嫌です。
でも彼女はそこには不快を感じない。
「え~そんなことが嫌なの?」と言われると、ちょっと明るい気持ちになります。
私が嫌なこと、あなたは嫌じゃなくってよかったな。
嫌いなものが同じ人は仲良くなりやすいって聞いたことがあるけど、嫌いなものについて共感しあうより、好きなものの好きなところを話し合うほうがずっと幸福だよね。
だってもし大好きな人が、「私は歩道を自転車で走る人、すごく好き!」と言ったら、どこが?って私も歩道を自転車で走る人の良いところを探そうとするもんね。
好きなものについて考えるって、だからとってもいいと思います。
それでは、また。