モモの読書感想文030~『記憶の盆踊り』町田康

物語は主人公のひとり語りで進んでいきます。自宅に訪ねてきた、編集者だという美女。紆余曲折あり二人は女の止まっているホテルのバーへ飲みに行くことになる。ノンアルコールビールを頼んだはずなのに、いつのまにかウィスキーのグラスを手にしていることに気づく。・・・タイトルにもある「盆踊り」とは、死者を供養するための仏教行事。盆には死者が家に帰って来るという考え方から、頬被りをして人相を隠し、死者の生き返った姿に扮した人がその物語を演じたという。